2017年度「松原こども探検隊」活動報告 来村多加史ゼミ

2017.9.14

前のページに戻る

国際観光学部 国際観光学科 来村 多加史

2017年度「松原こども探検隊」活動報告 来村多加史ゼミ

5年目を迎えた松原こども探検隊

 多世代交流をめざした地域連携事業として2013年に始まった「松原こども探検隊」は、今年で5年目を迎え、地域の方々にも自治体にも、徐々にその活動の大切さを認識していただけるようになってきました。阪南大学は初年度より全面的に活動を支援し、キャンパスの提供や人的な援助をさせていただいております。来村ゼミでも、起ち上げの段階から活動に加わり、毎年、3回生を中心にスタッフを募り、支援を行なってきました。参加する小学生たちにとって、大学生はおじちゃん・おばちゃんでもなく、おにいさん・おねえさんでもない、微妙な距離なのですが、その距離がちょうどいいのか、活動においては、親しみやすく頼もしいサポーターとして活躍してくれます。今年は8月17日(木)から20日(日)までの4日間が探検期間に当てられ、3回生の吉良快君、坂本美紗さん、直井理津子さん、吉野眞由さん、胡文啓君、青木美月さん、羽室美穂さん、森重貴哉君、杉本祐也君の9人が参加してくれました。以下、学生たちの報告文で活動の詳細をお伝えします。

※この活動は社会連携課の支援を受けています。

暑さを吹き飛ばす子どもたちの元気さ  吉良快 国際観光学部3回生

 これまで、ゼミの先輩たちが支援してきた「松原こども探検隊」は、毎年テーマを変えて、発展的に続けてこられたと聞いています。今年のテーマは「防犯」ということで、松原の子供たちに防犯を図る地域の活動と、自分たちの安全を図る方法を知ってもらうことが目的でした。活動の期間は8月17日からの4日間。お盆を過ぎたとはいえ、まだまだ夏の真っただ中で、子どもたちや年配の方々はもちろん、われわれも熱中症で倒れるのではないかと心配になるほどです。もちろん、熱中症対策は万全ですが、子どもたちは、そのような大人の心配を吹き飛ばすほど元気です。活動の中で、松原市が展開している社会事業や市内で生産されている特産品の紹介があり、真剣に耳を傾ける子どもたちの後ろで、われわれも話を聴かせていただきました。阪南大学は松原市にありますが、われわれ学生はどれほどこの地域のことを知っているのでしょうか。地域のことに無知である自分を省みながら、そのようなことに思いを巡らせました。活動を主催していただいているNPO法人子育て支援「ぽけっと」ならびに松原市人権交流センターのみなさま、観光ボランティア団体「松原まちの案内人」のみなさま、市内の高校生のみなさま、いつもご協力をいただいている地域の方々、市職員、松原警察署員のみなさま、阪南大学の職員のみなさまに支えられながら、夏の活動を無事に終えることができました。われわれ学生も微力ながら活動を支えることができ、同時に多くのことを学ばせていただきました。有意義な活動に参加できましたことを幸運に思います。

松原警察署員のご指導に感謝   直井理津子 国際観光学部3回生

 たくさんのことを学ばせていただきました。1日目に南キャンパスまでお越しいただいた松原警察署員のお二人には、「暑い中、本当にご苦労様でした」と、いまさらではありますが、心から感謝申し上げます。制服を着て、炎天下で子どもたちに声をはりあげて説明して下さった無私の姿に感動しました。慣れておられるとはいえ、さぞや暑かったことでしょう。大変なお仕事であると、感じ入りました。おかげさまで、子どもたちだけでなく、わたしたち大学生も交通ルールについての再確認ができました。お話しいただいた自転車の安全については、被害者にもなりやすく、加害者にもなりやすい乗り物であることに、わたしたちがあまりにも無頓着であることを痛感させられました。ついつい歩く感覚で乗っている自転車ですが、ルールを忘れて乗っていると、歩行者に怪我を負わせてしまう車両になる。そういうことを実技も交えてご指導いただくと、交通ルールに従って自転車に乗ることが、いかに自分たちの命を守るものであるかを、改めて確認することができます。南キャンパスの庭に特設された信号機や車道を使い、子どもたちが自転車のルールを学びました。そのあとで行なった、堀町への防犯、防災、事故防止の施設探検、名づけて「地域探検ボーボーボー」は、交通事故だけでなく、子どもたちが犯罪や災害に巻き込まれないための仕掛けを、町の中でいかに探し出すかを鍛える活動でした。町中の防災器具や防犯器具を実際に歩いて確かめることで、河内天美駅から南キャンパスまでに広がる堀町会のみなさまが、いかに子どもを含めた住民の安全に配慮されているかがわかりました。なんて素晴らしい努力を見つけ出す探検なのだと、こちらも感じ入った次第です。

案ずるより産むがやすし  吉野眞由 国際観光学部3回生

 これまで私は何でもひとりで考え、ひとりで実行してきました。よく言えば、自立しているのでしょうが、悪く言えば、協調性のない人間です。他人と足並みをそろえながら進むことが苦手な私が、子どもたちとの活動に通用するのだろうか。活動にはご年輩の方々も来られます。子どもたちとの年齢差は半世紀ばかり。私たちとも2世代の隔たりがあります。さまざまな世代の人たちが集い、交流する活動が大事であることはわかります。ただ、私のように殻に閉じこもりがちな人間が、はたして異なる世代の方々と、うまく協調して活動できるのでしょうか。すごく不安でした。ところが、まさしく格言の通り、「案ずるより産むがやすし」ですね。町の防犯・防災・事故防止を探検する活動に出た途端、自立がどうのこうの、協調性がどうのこうのという理屈が吹き飛ばされ、とにかく子どもたちの元気さに圧倒されるばかり。「シールをちょうだい」「シールを張って」と、リクエストの嵐です。防犯・防災・事故防止の施設を発見すれば、地図の上にシールを張ってゆくという活動なのですが、意外にこれが多い。次から次へと見つかる施設に、子どもたちも大わらわ。シールを手渡す私たちも大わらわで、人と接するのが苦手、なんて言っている暇はありません。安全を図るボランティアの方々も、子どもたちといっしょになって施設を探してらっしゃいます。施設がどんどんと見つかり、シールがあっと言う間に無くなってゆきます。子どもたちやご年輩の方々の勢いが私の主義や生き方を変えてくれるような、実に新鮮な体験でした。先生が目ざされている「現場で鍛える行動力」とは、こういうことを言うのでしょうね。

早朝からやる気に満ちた子どもたち   坂本美紗 国際観光学部3回生

 「8時半に集合」と言うことで、いつもの通学よりも早く家を出て、南キャンパスへ。決められた時間よりも早く着いたつもりが、基地としているキャンパスの学生ラウンジから子どもたちの元気な声が聞こえてきます。聞けば、8時前から来ている子どももいるとか。「なんていう意気込み」と感心するばかり。どれほど子どもたちがこの活動に期待しているかが、集まり方でわかります。9時に始まる1時間目の授業でさえ、眠たそうな顔で出席する私たちですので、そこですでにギャップを感じます。もちろん、ご年配の方々も、開始以前にしっかりと集合されています。大学生が甘やかされた世代であることを実感させられました。人と接することがあまり得意ではない私は、子どもたちにどう声をかけていいのかがわかりません。「黙ったまま、適当に距離をおいて、時間が来るまで過ごせばいい」なんていう思いがよぎります。ところが、子どもたちの勢いに、思惑は吹き飛ばされ、否応にも真正面から向き合う羽目に。「苦手だ」なんていう思いも口に出せないまま、子どもたちの要求に応じるだけで、フル回転でした。将来は母親になって、子どもとの接し方も心得るのでしょうが、今はまだ学生なので、と思っていた私が、子どもたちに動かされ、ごく自然に対応ができるようになったのは、意外な成長でした。それにしても、子どもたちの積極さには感心します。学校で流行っている遊びや好きなものを、こちらが聞かなくても教えてくれます。探検隊はその名の通りで、炎天下にもかかわらず、キャンパスから外に出て、地域を探検します。看護の専門家が待機して下さっているとはいえ、長い距離を歩く子どもが熱中症にならないか、交通事故に巻き込まれないかと、心配事ばかりです。ありがたいのは、「松原まちの案内人」のみなさまがしっかりとフォローをして下さったことです。年齢が私たちの両親以上の方々ですので、「暑い、暑い」と口にされるのですが、責任をもって子どもたちを見守り、私たちや高校生を指導して下さいました。三世代交流などと呼ばれる、世代間の交流がしっかりとできた活動であると、改めて感心しました。

地元でもボランティアをしたい   青木美月 国際観光学部3回生

 子どもたちが懐いてくれましたね。もともと子どもが好きな私ですが、これほど自然にふれあえるとは思っていませんでした。盛り上がったのは火起こし体験。今はボタンひとつで調理ができる時代ですが、昔の人がどのようにして火をつけていたのか。マッチすら使わない時代の子どもたちが、火のありがたさや怖さを知ることは大切です。便利な時代にあえて古代の方法を体験しようと、木製の道具を使っての火起こしにチャレンジしました。道具は簡単な仕組みで、穴を開けた横棒に丸い棒を通し、両サイドから棒の上端にかけて縄を渡しただけのものです。棒の下に弾み車が付いていて、横棒を上下させるだけで、丸棒がドリルのように回転します。その先端を台木の窪みに当てて回せば、摩擦でそのうち火がつくという原理です。と説明すれば簡単なようですが、横棒を上下させるタイミングや力のかけ方が難しく、下手をすれば、すぐに止まってしまいます。必死になってコツをつかみ、回そうとしますが、疲れるのも早く、すぐさま次の子にバトンタッチ。子どもたちが交代で回しますが、煙もあがりません。台木の窪みに木くずを入れて工夫をします。結局、火はつきませんでしたが、逆に子どもたちは火をつける大変さとありがたさを学んだことでしょう。何とか成功させようと、力を合わせて頑張ることで、結束力や協調性も養われます。すばらしい体験です。この火起こし体験だけでなく、4日間の活動は私たちの役にも立つ貴重な体験ばかり。和歌山市から通っている私には、距離が遠く、松原市での普段の地域活動に参加しづらいものがありますが、地元で子どもたちとふれあえる活動があれば、ぜひ参加したい。そう思った次第です。

路地を抜けての一筆歩き   羽室美穂 国際観光学部3回生

 3日目は探検隊の基地を南キャンパスからはーとビュー(松原市人権交流センター)に移しての活動となりました。最寄り駅も河内天美駅から布忍駅にかわりました。駅からセンターまでは細い路地のある街並みが残ります。子ども探検隊の活動はどれもよく考えられ、子どもたちの興味を引くものばかり。その日の主な活動であったのが「一筆歩き」で、これもよく工夫された体験プログラムでした。路地のある街の東西南北を仕切り、その範囲の中をできるだけ長く歩くゲームですが、一筆書きと同じく、同じ道を歩いてはいけません。同じ道を歩くことなく、どれほど全体を回れるか。そして無事にセンターに戻ってこられるか。というルールで、子どもだけでなく、大人も楽しめる街歩きゲームです。「これは面白い」と思っていたら、案の定、子どもたちも目を輝かせて張り切っています。地図で進路を確認しながら、一生懸命に距離を伸ばそうとします。横向きになって歩くほどの路地にもどんどん入ってゆき、何とか同じ道を歩かないように頑張ります。そういえば、私も子どもの頃は、こういう路地に入るのが好きだったような。童心に返って子どもたちと動き回りました。はーとビューでは、一筆歩きのほか、車椅子の方々との「ボッチャ」ゲーム体験、木製の道具を使っての火起こし体験など、身体を使う活動が目白押しで、疲れないのか心配になるほどでしたが、やはり子どもは元気の塊ですね。昼食後にも、「腕相撲をしよう」「追いかけっこをしよう」とねだってきます。ますます仲良くなれたことは当然ですが、子どもは何もないところから遊びを作り出す天才だと、感心させられました。
  • 資料請求
  • お問い合わせ
  • 交通アクセス