福井県あわら市でのフィールドワークと芦原温泉清風荘での発表会

 李ゼミでは11月25、26日の2日間を利用し福井県あわら市へフィールドワークに行きました。私たちは2日間を通してあわら市の行っている観光プロモーションを知り、また清風荘のサービスについて分析した結果を発表しました。
 まず、1日目は清風荘であわら市観光協会の武田事務局長よりあわら温泉の歴史や観光客誘致、あわら市の現状について話を伺いました。話しによると、観光客を誘致するため様々なプロモーション活動を行っていることが分かりました。その活動の中から三つを紹介します。一つ目は、体験型ツアーの販売です。現在は特に着地型観光に力を入れていて、女性をターゲットにしたトマト狩りやいちご狩りを取り入れたツアーや、舞妓さんに変身ができる体験型ツアーを販売しているとのことです。これらのツアーは大変人気を集めているとのことでした。二つ目は足湯です。足湯は朝から夜まで無料で利用できるもので5種類の湯があり、すべて泉質が異なるもので実際に湧き出ている源泉です。市民をはじめ観光客がこの足湯を求めてあわら市を訪れるそうです。のちに李ゼミ全員で足湯を見学しましたが、落ち着いた雰囲気のある木の造りで、多くの方々がリラックスしている様子が見受けられました。三つ目は、蟹からを利用したエコプロジェクトです。清風荘の社長と女将の話しによると、蟹からプロジェクトとは芦原温泉の旅館の女将の提案から始まった農協との共同プロジェクトです。これまで廃棄されていた蟹の殻を収集し、それを砕いて新たに肥糧として農業に利用するというもので、この蟹からの肥糧でトマトを生産し、「かにからトマト」としてブランド化されています。こういった女将たちの取り組みを映像を通じて学びましたが、大変興味深い内容でした。初めから存在する観光資源を利用し、観光客を誘致するだけでなく自ら資源を生み出そうとする取り組みが素晴らしいと感じました。また商品化し、お土産として販売することであわら市は観光収入が得られると共に観光客の手元には思い出が残ることでしょう。あわら市はそうした心に残る出会いや思い出を大切にし、はディズニーランドを目指すのが目標であると話していた。温泉地とテーマパーク、形は違うものですが、観光客に満足してもらいたいという気持ちは同じであると改めて感じ、あわら市の観光客をもっと呼びたいという強い気持ちが伝わってきました。
 2日目はまず、清風荘の社長と女将に清風荘の概要について話を伺い、その後私たちの発表を聞いて頂きました。私たちはこれまでホテルサービスについて本を通して学び、また口コミサイトを利用してビジネスホテルやシティホテルのサービスについて分析してきました。今回その知識をもとにあわら市にある清風荘の口コミ内容を分析し、そのサービスについて考え、また、その結果を比較するため大江戸温泉物語あわらの口コミ内容も並行して調査しました。

 これは清風荘の顧客が喜ぶサービスを知るというものをテーマと考えました。調査に利用したのは楽天トラベルの口コミサイトです。調査結果から分かったのは、清風荘に宿泊した顧客が求めるサービスと期待、清風荘の強みです。清風荘の意見には食事に関する良い意見が多く見られたのですが、特に「バイキングが個室で良かった」という意見は清風荘ならではのサービスであり、他にはない強みだと知ることができました。この発表を行った後、清風荘の社長と女将は改善すべき点はすぐ改善するよう毎回旅館のスタッフを集めサービス改善の会議を開いていると話していました。また今後私たちの提案も活かすようにしたいと話していました。こういった話を聞いて、顧客の声をしっかり理解し改善しようという清風荘の誠意が私にも伝わってきました。また今後も清風荘発展にむけ力になれたらと思いました。
 発表の後は湯めぐりクーポンを利用し、清風荘周辺の観光地巡りをしました。湯めぐりクーポンとは、食事、スイーツ、地酒の3つをいくつかの種類から選択し、めぐることができるパンフレット式のクーポンです。私は近くのカフェでまったりと休憩したあと、福井名物のソースかつ丼を食べに行きました。その他、町並み散策を行いましたが、あわら市の観光資源に触れることができ良かった。この日は帰りのバスの時間の都合で温泉巡りが出来なかったことが今でも心残りだったので、次回訪れたときはこのクーポンで温泉もめぐりたいと思います。
 最後に、今回話しをして下さった一般社団法人あわら市観光協会の武田事務局長、清風荘の社長、女将をはじめ清風荘の皆さま、大変お世話になりました。ありがとうございました。今後もこの経験を活かし次の活動にいかして行きます。

国際観光学部 国際観光学科 3回生
7113162 松田 花織