2017年度:前半 国際観光学部和泉研究室研究活動報告「大阪府岬町における観光地域づくり研究」・付記「3回ゼミ生の撮影した写真が南海電車のカレンダー(2018)に採用されました!」

 国際観光学部和泉研究室は「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。平成28年度より、現3回ゼミ生(17名)は、大阪府岬町をフィールドの1つに研究活動を展開しています。この取り組みは、岬町役場・岬町観光協会との連携事業で、2年目である平成29年度については、1年目に提案させて頂いた観光地域づくりデザインをベースとしてアクションにつなげていく実践の年です。地域の方々とのディスカッションの機会を増加させながら、「観光」を共通項とする新たなつながりの形成を目指し、観光地域づくりのきっかけとなるムーブメントを創発させたいと考えています。今回は平成29年度前半の研究活動について報告させていただきます。なお、岬町における研究活動は、「既存のイベントへの協力」と「岬町の魅力の創造」の大きく2つに分けて展開しています。

既存のイベントへの協力

4月29日 つつじまつりへのスタッフ参加
6月25日 深日港フェスティバルへのスタッフ参加

岬町の魅力の創造

3回ゼミ生(17名)を以下の4つのグループに分けて研究活動を展開しています。

道の駅グループ
 4月1日、道の駅みさき「夢灯台」がオープンしました。この動きに連動して研究室では道の駅グループを立ち上げました。その実態を確認し、今後の展開に活かしていくために5月20日、6月3日にアンケート調査を実施しました(アンケート調査はグループではなくゼミ生全員で実施しました)
 また、「ものづくりができる道の駅みさき「夢灯台」」というコンセプトを提案し、そのスタートとして8月25日にイベントを企画・実施しました。提案した「風鈴づくり」は好評でした。当日は、1回生・2回生も参加してくれました。道の駅みさき「夢灯台」はオープンから半年が経ちましたが、利用者数は多く、滑り出しは順調なようです。
カフェマップグループ
 フィールドワークの結果、淡輪地域にはオシャレなカフェが複数軒、営業されていることを知りました。「海辺のカフェ群は岬町の魅力の1つかも!」、「大阪府下で海辺のカフェ群は希少かも!」という学生の発想の元に観光協会へカフェマップの作成を提案した結果、採用していただき、マップの作成に取り組んでいます。現在、マップにカフェ以外の魅力も盛り込もうと意気込んでいます。3月には完成する予定です。

PR動画グループ
 岬町をPRする動画の作成に取り組んでいるグループです。動画は3月に完成させる予定で作業を進めています。乞うご期待!

航路グループ
 岬町は、「大阪の中心部から離れた大阪南部や和歌山、淡路島などの地域の活性化には、関西国際空港からの新しい人の流れが必要であり、深日港と淡路島との航路再生が大きな役割を果たす」(岬町HPより)と考え、深日港(岬町)と洲本港(兵庫県洲本市)の間で平成29年6月25日から9月30日まで社会実験運航を実施しました。この動きに連動して、研究室では航路グループを立ち上げました。航路グループでは船内におけるアロマディフューザーの導入を提案したり、社会実験運航の最終日の応援イベントを企画・提案し、実施しました。
 また、平成29年9月19日〜20日に実際に深日港から洲本へ渡り、淡路島で観光資源調査を目的とするフィールドワークを行いました。単に観光資源を調査するだけでなく、兵庫県南部地震で出現した野島断層を現地保存している野島断層保存館を見学して災害への備えの大切さを学んだり、移住定住のサポートなどを進めているNPO法人島くらし淡路の堀内照美さんのお話や想いを伺ったりと内容の深いフィールドワークとなりました。
 なお、岬町との取り組みは平成29年度を終了年度とする2ヶ年の事業でしたが、学生たちの前向きな取り組み姿勢の結果でしょうか、来年度以降も更に継続する予定です。
 岬町のみなさん、今後ともよろしくお願いいたします。

付記

 いつもゼミで素敵な写真を撮影してくれている3回ゼミ生の定本健太郎くんの撮影した写真が、南海電車の2018年カレンダーの7月ページに採用されました!おめでとう!