2016.1.27

「学びたい」姿勢に応える少人数教育 「数学ガール勉強会」

「学びたい」姿勢に応える少人数教育 「数学ガール勉強会」

数学的思考は物事を見通す基礎力です.

 経営情報学部の前田利之研究室では、毎週火曜日の2時間目に『数学ガール』(結城浩著、SBクリエイティブ、2007年)の勉強会を開いています。この本は、発売当時非常に話題となりましたが、いまひもといてみても色褪せることのない魅力を放っています。現在3人の学生さんが、この本と懸命に格闘しています。基本的に、本学の学生さんは文系の方が多いので、Σ(シグマ)を見ただけでヒグマを見たような恐怖に襲われるようです。それは冗談ですが、一所懸命に数式と向き合う姿はイケてると思いませんか?

帰納法:事例から一般法則へ、論理的思考への第一歩

 最初は、「整数の約数を全部足す」という課題に取り組みました。1の約数は1、2の約数は1と2、3の約数は1と3、4の約数は1と2と4、5の約数は1と5、6の約数は1と2と3と6というように、1から順に約数を洗い出します。
 徐々に約数は増えていきますので、それらをすべて足し合わせるのは面倒になります。しかし、30くらいまで書き出すと何となく法則性があることに気づきます。このように個別事例から一般法則を導く帰納の手続きは、数学の根本と言えるでしょう。

論理思考の基礎力:数学ガールへの参加してみませんか?

 数式が解けたときの喜びとその数式の美しさは、一生わたしたちの記憶を去りません。「万物は数である」というピタゴラス学派のテーゼは言い過ぎかもしれませんが、たしかに世界は「比」に代表されるロゴスに満たされていると感じないでもありません。
 本文に登場するツンデレ(ツンツン?)のミルカさんは非常に厳しい人で取りつく島もありませんが、われらが前田先生は、数式が実社会にどのように役立つかを面白く話してくれます。学生を見守る前田先生の目は、優しさに満ち溢れています。

現在は、本の表題と裏腹にメンバーは全員男性です。男性はもちろんのこと、数学ガールの参加もお待ちしています。一緒に数学の世界を冒険してみませんか?物事の見方が180度転換するスリルを味わってください!

中條良美・前田利之