経営情報学部 水野ゼミ【連載シリーズSカレ総合優勝戦】悲願の総合優勝までの軌跡 Episode 3:「これで勝てねば貴様は無能だ」

2016.11.8

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経営情報学部 経営情報学科 水野 学

経営情報学部 水野ゼミ
【連載シリーズSカレ総合優勝戦】悲願の総合優勝までの軌跡 Episode 3:「これで勝てねば貴様は無能だ」

 2016年10月9日に立命館大学いばらきキャンパスで開催されたSカレ総合優勝戦において,「もらってウレシい段ボール小物」テーマの覇者として参加した経営情報学部 水野研究室のチームC. Clover fl(西川貴之,泉 和輝,西岡勇希,小畠 崚)が他のファイナリスト6チームを抑え見事に優勝、27大学30ゼミ 130チームの頂点に立ちました。このレポートは、4人がここに至るまで道のりを記録した「苦難と笑いの物語」です。

〜Episode 3 「これで勝てねば貴様は無能だ」〜

プレゼンまでのカウントダウン

 14時30分。総合優勝戦の舞台となる秋カンセレモニーの幕が上がった。まずはSカレ秋カン学生委員長である、立命館大学 南部さんの挨拶だ。今年で11回目を迎えるSカレは、基本的に学生委員が運営を支える学生主導のイベントである。その代表である学生委員長が、今大会の開幕を高らかに宣言する。

 続いて行われた来賓の挨拶や紹介の後、司会者が総合優勝戦に臨むファイナリスト7チームに対し、準備を始めるように促す。どのチームも緊張の色が隠せない。発表の順番はすでに決まっていた。Sカレに対して「商品化達成」を報告した順番の逆順だ。すでに6月には商品化が決まっていた阪南大学チームは、もちろん最初にその報告をしているので、プレゼンテーションは大トリとなる7番目。順序効果を考えると、一般的には最後にプレゼンを行った方が、審査員の印象に残りやすく有利である。
 しかし今回は、その最終プレゼンターであることが裏目に出る可能性が残っている。それは前回述べたように、1万を超える計画数量のインパクトが、自分たちの5,000という販売実績を上回ってしまった場合である。その場合は「後出し」がかえってマイナスに作用してしまう。チームが直前に変更した「超攻撃型」プレゼンは、これを回避するための高度な戦略となっている。ライバルチームが繰り出してくるこの計画数量のインパクトを無力化し、同時に最終プレゼンターとしてのメリットを最大限発揮しようとするものだからだ。あとはそのプラン通りにプレゼンを実行できるか。勝負はその1点だ。

みんなが応援してくれた

 ただこの点についての不安はそれほど大きくなかった。練習を万全にしてきたからだ。舞台袖で待つメンバーの頭の中には、その光景がよみがえる。はじめは歴代水野ゼミ生が「聖地」と呼ぶ633教室にこもり、プロジェクタとパソコンとにらめっこをしながら、スライドと原稿の同期化や、画像の明度・彩度・色相の徹底した調整を行った。使う言葉は類語辞典をチェックし、もっともわかりやすく、もっとも話しやすいものを選んでいった。
 その作業が一段落すると、今度はできるだけ本番に近い状態でのリハーサルだ。総合優勝戦の会場は、立命館大学いばらきキャンパス グランドホール。大学のホームページをチェックすると1千人の収容が可能な最新鋭施設だ。阪南大学で一番大きな教室でも、定員は300人程度。最初はこの教室で練習してきたが、しかしこれでは本番の雰囲気に慣れておくことが難しい。

 そこで大学でもっとも大きな50周年記念ホールを使って練習することにした。本来であれば、一般の学生はなかなか使うことができない場所なのだが、これまで先輩たちが残してきた実績のおかげで、阪南大学では「Sカレ」は大きなブランドとなっている。ゼミ以外の人たちの中でも、応援してくれる雰囲気ができていたのだ。そのおかげで、十分な練習を積むことができていた。

これで勝てねば貴様は無能だ!

 そんなメンバーに対して、水野教授が繰り返し言い続けた言葉がある。

 「これで勝てねば貴様は無能だ」

 知らない人が聞くとドキッとするような言葉だが、これは人気アニメ「機動戦士ガンダム」の中で、人気キャラクターであるシャア・アズナブルが使った非常に有名なフレーズだ。十分な戦力と完璧な準備を整え、「これなら勝てる」とはしゃいでいるある登場人物に、シャアが皮肉を込めて心の中でこうつぶやいたのだ。今回の商品は、もともとガンプラと呼ばれる「機動戦士ガンダム」プラモデルのユーザーを想定して開発された。水野教授はあえてその中に出てくるセリフを使いながら、学生たちを鼓舞してきた。水野教授は言う。

 「圧倒的な販売実績。刺激的なプレゼン構成。負ける要素が何もない。ここまで自信満々で臨めるSカレはないぐらい。学内で声をかけてくれる人たちにも、『必ず勝ちますよ。これで勝てねば奴らは無能です』と言ってたぐらいですから。練習どおりにすれば負けるわけがない。それを伝えるために、あえてこのフレーズを使い続けました。」

 本番に臨むメンバーに、水野教授が最後の声をかけた。

 「大丈夫。勝てる。これで勝てねば貴様らは無能だ!」

 リーダー西川が、顔を引きつらせながらもニヤリと笑う。彼らも自信満々だ。

つづく
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