2018.1.18

新製品事業化における市場開拓の学習と利用シーンの開発

新製品事業化における市場開拓の学習と利用シーンの開発

活動テーマ:新製品事業化における市場開拓の学習と利用シーンの開発
産学連携先:ヤマハ株式会社 新規事業開発部(NBDD)


 企業では研究開発を通して様々な製品候補が開発、制作されています。その中で有力な製品候補に対して、利用・活用シーンの探求を進めながらその製品・サービスの販売形態などのビジネスモデルを構築し、事業展開の可能性が検討されています。事業展開決定された後、それまでに探求した利用シーンやユーザエクスペリエンスを軸にして製品・サービスのマーケティングが展開されています。このような製品・サービスの事業化検討はあらゆる企業において不可欠な活動と言えます。
 本活動では、このような企業の製品開発から製品化へのプロセスを実地に学ぶとともに、ユーザ視点での新たな利用シーンの開発に取り組んでいます。現在ヤマハ(株)では、映像の音を利用して複数の映像を簡便に同期化するシステム(ChimeCa)および指向性をもつ平板スピーカ(Flatone) の事業化を進めるために、当該システムの利用シーンの開発や使用例の収集を行っています。本活動では、上記 2製品の利用シーンの開発およびその使用状況の集約を行い、連携企業へ報告する活動に取り組みます。この活動の中で、参加学生は、企業への事業化の実際を学ぶとともに、利用シーンの提案活動を通してプレゼンテーション力などの実践的能力の向上を図ります。

これまでのキャリアゼミ活動をまとめると下記のようになります。

(1)ChimeCaチーム(3年生:小野塚、天満、濱中、山本、若山)
・トランポリン部練習利用
・ウェイトトレーニング部 初心者育成
・バレエ教室 集団演技の創作
・映画部映像コンテンツ利用
にChimecaをパイロット的に利用いただき、導入方法、使用に対する期待、使用後の感想をまとめて、協力企業に報告しました。

(2)Flatoneチーム( 3年生:菊地、坂田、林、森田 2年:北村、佐々木、柴田、玉置、中村、)
災害時の減災、被害低減を目指して効率的な避難誘導へのFlatone利用を検討することになり、そのためのFlatoneの敷設条件や適切な音源音源の検討を行いました。具体的には、複数のFlatoneを屋内に仮設し、避難者に認識されやすい敷設環境や音走査方法を検討する実験を行いました。その中間報告を協力企業に行いました。

(3)協力企業への中間報告会
2製品事業化に関するプロジェクトの進行過程を2か月に1回、協力企業に報告を行っています。12月には、中間ではありますが活動の一区切りとなりましたので、パワーポイントによる報告会を行いました。行ってきた活動において整理されていない部分や検討すべき事項についての意見を協力企業の担当者からいただきました。これらを年度末まで再検討することになっています。これらの課題に向けて年度末までに成果を出したいと思います。

学生活動状況報告

 このキャリアゼミでは、企業が商品開発する際にビジネスになるかを検討する事業化の学習を行っています。具体的には、製品を実際に使用して、体験者から意見を聞き、協力企業に報告する活動をしています。私たちは「マルチアングル音同期システムであるChimeCa」についての実用実験を4団体に依頼して、その使用感や改善点を調査する活動に取り組んでいます。そして、それを協力企業に報告する活動を行っています。実際にヤマハ担当者への製品の利用シーンの報告を行う際に、なかなか報告内容が纏まらず報告会の前は不安でいっぱいでしたが、担当の方からは、発表の際のパワーポイントの使い方や発表方法についての助言を頂け、今後に活かせることができる経験ができたと感じました。また、各団体へのインタビューやミーティングのスケジュールは、使用いただいている方々の日程に左右されるので、思ったようなスケジュールで進めることができないむつかしさを感じました。このような経験が、実社会での状況変化への対応力につながればと思います。

経営情報学部 小野塚 晶洸

参加学生一覧

3年生
菊地 将太、坂田 圭駿、天満 昴稀、濱中 康介、林 真也、森田 一聖、山本 昌、若山 義人
2年生
北村 健也、佐々木 健太、柴田 昭人、玉置 和杜、中村 良泰