国内研究記その4 さすが!尾花先生 情報処理学会の学会にてインタラクティブ賞受賞

 阪南大学出身で奈良先端大にて博士号を取得し,現在大阪工業大学の助手を務めている尾花将輝先生が,情報処理学会主催のソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2015(SES2015 )にてインタラクティブ賞を受賞しました.

 尾花先生と花川は共著で,SES2015のポスターセッションに「コピペ検出システムを用いた学生レポートのコピペ動向についての報告」のタイトルにて,阪南大学で5年間実施してきたレポート試験のコピペ検出システムの運用結果について紹介しました.まず,コピペ検出システムは本学学生にて開発され,5000件以上の全レポート試験のコピペをチェックしている貴重なシステムです.単にソフトを購入して適用したということとは,意味が違います.さらに,それを5年間使い続けてきたということにも価値があります.5年間使い続けるということは,当然保守やメンテナンス作業が発生します.それを毎年微調整しながら,使い続けてきたことに価値があります.そして,そのコピペ結果が5年間蓄積されているということにも価値があります.これもビッグデータの一部として,学生のコピペ動向の解析に利用できるということです.
 5年間の地道な努力の結晶として,蓄積されたビッグデータを分析した結果,学生のコピペ率は減少傾向にあるものの20%より減ることはないことがわかり,さらにコピペ元はWikiPediaがトップであることは当然としても,それ以外にYahoo知恵袋やGooブログなどが,新しいコピペ元として出現してきたことなどを分析結果として紹介しました.

インタラクティブ賞はいただけるとは思っても見ませんでした.この賞がいただけるということは,やはり大学教育においてコピペ問題は根強く教員の間で議論されているのだということを再認識しました.