2016年度海外インターンシップ ベトナムクラス 参加学生の感想・気付き②

 2016年度海外インターンシップ ベトナムクラスの6名の参加学生の感想・気付きを紹介します。今回はその第2回となります。

国際観光学部3年 横尾 歩実 さん

 私は4週間ベトナムでのインターンシップで、新事業を立ち上げるための企画を体験した。詳しい内容としては、今回お世話になった「PGT Holdings Joint Stock Company」にて新しく観光事業を立ち上げたいということで、ベトナムと日本をつなぐ旅行代理店の設立に向け4週間かけて旅行会社について調査し企画書にまとめた。
 まず、旅行業界の市場調査をパワーポイントにまとめ、近年ベトナム人の訪日旅行が増えていること、また、日本人のベトナム旅行(主に若い女性の一人旅)も増えていることが分かった。同時に、訪日外国人が日本に来て困ること、日本人がベトナムに行く際不安を感じることも多くあることが分かった。1つ例をあげると、ベトナムと日本の大きな違いが、ベトナムでは「どのお店に入っても無料で使えるWi-Fiがある」こと。近年の若い人は連絡手段としてLINEやFacebookなどのSNSを使うことが多い。もし日本人がベトナム旅行中に道に迷うことがあれば、まずは近くのカフェに入りWi-Fiを繋ぐことで友達に連絡することができ、行きたい場所を調べて住所をスクリーンショットすれば画面をタクシー運転手に見せ目的地までタクシーで行くことも可能だ。そしてSIMフリーのスマートフォンを持って行けばプリペイドSIMカードは道端やコンビニで簡単に手に入る。これを知った時私はベトナム生活の中で一番驚いた。しかし、これが日本ではまだ難しく、Wi-Fiを使えるお店が少ないことやスマートフォンを使えるようにするにはややこしい契約が必要だということ等、住んでいては気づかない観光客の「困りごと」を調べていく内に興味を持ち、解決するにはどのようなことが必要かを考えた。
 第二週では「海外旅行を取り扱うベトナムの旅行会社」と「ベトナム旅行を取り扱う日本の旅行会社」を調べてリストを作成した。同時に、リストアップした会社にインタビューを行うため、質問を12問考え、まずは「ベトナムに支社がある日系の旅行会社」にインタビューのアポイントを電話で取った。私は昔から電話で喋ることに苦手意識があり、最初の1社に電話するのに時間がかかってしまった結果予定していた5社全てに電話するのに3日もかけてしまった。しかし、自分でやらなくては次のステップに進めないということもあり、克服し乗り越えたことで少しばかりの達成感を感じることができた。
 第三週からは日本語を勉強しているベトナムの大学生、ヴィさんにアシスタントについていただき、先週リストアップしたベトナムの旅行会社へのインタビューを始めた。最初、電話でインタビューを申し込むも全て却下。理由をPGTのベトナム人スタッフに聞いてみると、「相手は企業秘密や情報を教えることで自分たちを真似されることを恐れている。電話だったら顔が見えないから余計に不安に感じるだろう。アポイントを取らずにお店に行ってお願いした方が答えてくれるのではないか」とのことだった。次の日からリストアップした会社に二人で直接行ってお願いする「突撃インタビュー」を行った。「日本の学生が卒業論文の為にインタビューをしている」と最初に説明してもらい、快く答えてくれる会社が多かったがやはり真似されることを警戒して「そんな質問には答えられない」と怒る会社も数社あった。
 そして最終週では本格的に企画書をパワーポイントで作成し、同時に設立までのスケジュールと予算表をエクセルで作成した。私がここで苦労したのは計算が難しい予算表だった。1つの企画をする中で、達成までのスケジュール管理とそれにかかるお金の計算など、頭の中にある理想を現実にするということの大変さを学ぶことができた。これが実際に実現できるのかどうかはまだ分からないがこの1ヶ月の経験から「企画職」の大変さと大きな達成感を味わうことができた。
 生活面で特に困ることはなく、以前香港で5年暮らしていた経験を活かし食生活には特に気をつけた生活を送っていた。「水道水は口に含まない」や「生の食材は危険」など、香港で両親に教わったことを思い出して実行していた結果、1ヶ月間病気にかかることなく終えることができた。ベトナムで生活する中で、新しい出会いもたくさんあった。PGTホテル部門でインターンシップをしていた方々から様々な刺激を受け 励まし合った。アシスタントのヴィさんは2週間という短い間だったが、私の仕事のサポートでたくさん支えていただき、休みの日に家に招待して頂き家族を紹介してもらったりした。
 私はこの4週間でたくさんの人と出会い様々なお話を聞くことで、自分の将来を考える上で自分が考えていたよりも遥かに多くの選択肢があることを知ることができた。PGTの嘉数社長と島袋さんとはじめ支えてくださった多くの方々に深く感謝し、海外での就職も視野に入れたくさんの職種を経験して4月からの就職活動を頑張ろうと決意した4週間だった。

流通学部3年 林 ?秀 さん

 私は、3回生の夏休みに大学のベトナムインターンシッププログラムに参加しました。私がお世話になったインターンシップ先はSunrise Advertising Solutions Co., Ltdで、週刊Vetterというフリーペーパーを作っている会社でした。週刊Vetterとは、ベトナム・日本のニュースや、飲食店や企業の広告が掲載されており、ベトナムに住む日本人の方に向けて情報発信をしているフリーペーパーです。日本では、フリーペーパーといえば求人誌しか利用することがなかったのですが、ベトナムではフリーペーパーの情報誌がいくつかありました。ベトナムで週刊のフリーペーパーはVetterだけで、ベトナムに住む日本人の方からの認知度は高いものでした。
 私の4週間の業務内容としては、主に飛び込みでの営業でした。初日は、週刊Vetterについてと営業についての勉強を行いました。話を聞くだけではなく、一通りの営業の流れを覚えるためロールプレイングを行いました。2日目3日目は、先輩の営業に同行させて頂き初めて営業について知ることができました。2週目からは、飛び込み営業に1人で行きました。初めは営業をすることはもちろん初めてで不安はありましたが、まだ土地勘がなく営業先にたどりつけるかという不安の方が大きかったです。私が、飛び込みで営業に行くのは企業が多く、ビルに入っている日系企業に営業に行っていたので一つ一つの営業先の移動は少ないものでしたが、ビルとビルを移動する際に道に迷ってしまったり、タクシーを使おうとしても歩ける距離だからか乗車を断られたりし、初日は営業先にたどり着くのに精一杯でした。少しでも道を覚えるために、夜ご飯を食べに行く時や休日の移動を歩くようにするうちに見たことがある場所が増えていき道に迷うことも無くなりました。
 営業のスキルがないのは当たり前だから「誠実・笑顔・元気」を忘れずに、量を多く行くことと担当者の方と直接会うことが大切だと教えて頂きました。飛び込み営業ということもあり、日本人の担当者にすぐには会えないことや、会って頂けても広告には興味がないと言ってお話ができないことがほとんどでした。初めは、担当者の方に会えないことが多く、不在と言われればそこで終わっていました。しかし、担当者の方に会うために、受付の方に名刺を頂いたり、名刺を頂けない時はお名前やいつオフィスに戻られるかを聞いたりするうちに、担当者の方と会えることが多くなり、アポイントが取れることも増えていきました。中には、お名前も教えることはできないと言われることもありましたが、3、4度伺ううちに名刺や連絡先を頂けたりするところもあり、そこからアポイントを取り、会ってくださる方もいました。名刺や連絡先を頂けたところにアポイントが取れたら、先輩に同行して頂き先輩が営業している様子を見て、話すタイミングや要件を簡潔に伝えること、提案をしているのを見て、とても勉強になり1週目で先輩に同行させて頂いた時と感じるものが違うと思いました。アポイントが取れたら先輩に同行して頂くということをしているうちに、飛び込み営業をした際、初めの頃より緊張せずに、以前に比べてスムーズに話せるようになったと感じました。また、週刊Vetterを知っていて毎週見ている方がほとんどで、Vetterでインターンシップをさせて頂いている責任を感じることもできました。
 今回のインターンシップでは、4週間でたくさんの方と出会い、海外で働いた経験のある方ばかりで、貴重なお話を聞くことができ日本ではない経験ができました。日本では、学校やアルバイト先でしか社会人の方と接する機会がなかったので、たくさんの意見やご自身の経験したお話を聞くことができ刺激を受けるばかりでした。4週間と短い期間ではありましたが、学ぶこと感じることがたくさんありました。ベトナムインターンシップでは、今後の就職活動や社会に出た時に活かせる経験ができたと思います。私この経験を強みに、今後の就職活動をしていきたいです。

<参考>