2015年度海外インターンシップ ベトナムクラス 参加学生の感想・気付き③(経済学部 三木)

2015年度海外インターンシップ ベトナムクラスに参加した学生の感想・気付きを紹介しています。今回はその第3回となります。

大崎 源太さん(国際コミュニケーション学部3年)

 私はこの夏休みに大学のベトナムインターンシッププログラムに参加しました。私がベトナムで一か月間お世話になったのは、「Laivien」という会社です。Laivienとはその昔、日越友好の証として建てられた来遠(laivien)橋のことで、社長である桜場伸介さんの「日本とベトナムを繋ぐ架け橋であり続けたい」という思いを表したものです。この会社は、ベトナムに進出してくる企業や、ベトナムにある会社へのビジネスサポートを主な業務としています。ベトナムで事業を展開していく上でのお困り事の相談を受け、それを支援する事業です。さらに、無料の雑誌「ACCESS」(ベトナムの日本人ビジネスマンの為のビジネス情報誌)を発行し、ベトナムのコンビニやホテル、企業などにその雑誌を置いてもらうことで情報配信を行っています。会社には、ベトナム人スタッフ三人と、日本人社長の桜場さん、計四人が働いています。
 この会社での私の仕事は、パソコンでの資料作成と雑誌が正しく届いているかの電話確認でした。パソコンでの資料作成は、一日中パソコンを扱うということが今までなかったので、私にとっては、かなり辛いものでした。しかし学べることもたくさんありました。資料を桜場さんに確認してもらうと「資料は、他の人が見るものだから、見やすいようにきれいにまとめなければならない」と指導されました。そこから桜場さんにどのようにきれいに資料をまとめるかを教わり、それ以降私は、見る相手のことを考えながら、どうすれば見やすいかを工夫しながら資料を作るようになりました。この作業は地味で辛いものでしたが、社会人になって資料をまとめる機会があればこの経験を生かして頑張りたいです。
 雑誌が正しく届いているかの電話確認は当初、たいへんでした。言葉の問題が一番大きかったです。言葉が通じないことや、伝わらないこともあり苦戦することがありました。私のつたない英語を聞いて面倒に感じたのか、電話をいきなり切られたり、難しい英語を早口でたくさん話されたり、挙句の果てには、まったくわからないベトナム語でたくさん話されてしまうとお手上げ状態でした。たいへんでしたがこの作業から学んだことは、話す相手がどの国の人であれ大切なのは、相手を敬う心を持って話すべきということです。電話口で外国人と話すときでも、相手を敬う心を持ち話せば相手も親切に話してくれる人がいます。電話に出た外国人が言葉は通じにくくてもそれを聞き取ろうとして下さったり、伝えたいことを一生懸命伝えようとしてくださったりということがたくさんありました。
 日常業務以外にも学んだことがありました。ベトナムで10年以上働いている桜場さんのお話を聞いて、とてもいい影響を受けました。ある日、私は、桜場さんに日系企業の取材に同行させてもらった時に、どうしてベトナムに来たのか、会社を経営するとはどういうことなのか、ベトナムの現状についてなど、さまざまな質問をさせてもらいました。桜場さんは、1つ1つの質問にていねいに答えて下さり、その返答の中には、私自身の今までの考えの範疇を超えるものがいくつかあり、私の中で新しい発見があり、考えの幅が広がるのを感じました。その間の新しい発見や考えの広がりは、とても自分にとって大きな経験だったと思います。
 他にも大変なことはたくさんありました。会社までの距離が遠いので、朝五時半に起きなければなりませんでした。最初は、携帯と目覚まし時計のダブルでアラームをかけて起きるようにしていました。しかし慣れてしまえば、こっちのものです。五時半になれば眼が自動的に開くようになりました。会社へ行くにしても、バス通勤だったのですが、降りる場所が分からず終点まで行ってしまいました。この時は、会社の日本語のわかるベトナム人に電話しました。その人に運転手と話してもらい、目的地になったら、教えてもらいおろしてもらうようにお願いしてもらいました。この時は、頼れる人がいましたが、もし完全に一人だった場合、どうしようもなくなるので、言語が違うだけでここまで大変なことが起こるのだと実感しました。英語の勉強をしようと強く思った瞬間でした。他にも時には、ベトナム人のスタッフに虫の入ったスープを飲まされそうになることがあり、その時は、経験だと思って飲んでみました。様々な学んだことや、発見がありました。これら得たことを生かして社会で活躍できるようになりたいです。
〜受入先一言コメント〜 LAI VIEN Co.,Ltd 代表取締役社長 桜場 伸介 様

弊社でのインターンシップでは、単調な資料作成が多く退屈する部分もあったと思います。ただ、そんな中でも地道に作業を続け、わからないことがあれば質問してくるなど積極的に作業してもらえました。作業スピードや質も、日を負う毎に良くなっていました。今後どのような仕事をするかわかりませんが、ベトナムでの経験が今後の大崎君にとって少しでも役立ってくれれば、嬉しく思います。

加藤 瑛美 さん(流通学部3年)

 私は以前から東南アジアへ強い興味を持っており、今回このプログラムに参加することを決めました。中国、シンガポールに続き発展を続けているベトナムの現状は、私が抱いていた想像をはるかに超え、都市部には大きなビルが立ち並んでいました。しかしその傍ら、一本路地を入ると野菜やフルーツの屋台が立ち並ぶ下町の光景が広がり、発展途上国の格差を目の当たりにしました。

 今回私が配属されたのは主にメディア事業を行う会社で、出版物の執筆や営業といった業務をさせて頂きました。メディア(情報発信)はもちろん、営業や編集のお仕事に関わるのは初めてで、最初は戸惑うことばかりでしたが、社会人としてのマナーや営業の基礎、執筆においてのルールなど、指導員の方に手取り足取り教えて頂きました。仕事というものの責任感をヒシヒシと感じ、毎日が勉強の日々でした。研修当初は、与えられた業務をこなすのが精一杯で焦ってばかりでしたが、徐々に仕事に慣れてくると、効率を上げる方法や自分なりの業務のこなし方を工夫するようになり、仕事の楽しさを実感することが出来ました。また執筆を担当していたE-letterの配信日には、一つの仕事をやり遂げる、大きな達成感を味わうことも出来ました。
 また、プライベートの面でもコミュニティを広げるため、積極的に交流するよう心がけていました。私は知人の紹介でインターン生が集まるコミュニティに参加したり、現地で働く日本人の集まりにお邪魔させて頂いたりしました。海外で働くにあたって、大変なことややりがいを感じることなど、日本では聞くことのできない、現地の生の声をたくさん頂き、とても良い時間を過ごすことが出来ました。
 1ヶ月という短い期間でしたが、熱心なご指導の下で、本当に貴重な経験をさせて頂きました。ベトナムでの生活は、私にとって海外で働くということを、現実的なものにさせてくれました。これをただの経験で終わらせるのではなく、今後の糧となるよう、日々精進して参ります。
 このような機会を設けて頂いたことに、心から感謝致します。本当にありがとうございました。
〜受入先一言コメント〜 CROWN LINE JOINT STOCK COMPANY / Media General Manager 佐藤 貴史 様

頑張り屋の次に身につける自分の強みはなにか。持っているものはとてもいいので、その次の強みを見つけるともっと魅力的な人材になると思います。勢いを止めず、継続すること!その先に見えるものがきっと加藤さんの明るい未来へとつながる一歩になると思います。