「リサイクル業の就職先としての魅力をどのように発信するか」⑤
アミタホールディングス株式会社 町家コミュニティスペース「風伝館」を訪問しました(経済学部三木ゼミ3年生)

 2018年1月17日(水)、経済学部の三木ゼミ3年生は、アミタホールディングス株式会社が運営する町家コミュニティスペース「風伝館」(京都市上京区)を訪問し、お話をうかがいました。
 アミタホールディングス株式会社は、1977年設立、持続可能社会の実現を目指し、環境課題をはじめ、社会課題の解決を事業とするアミタグループの持株会社です。
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部3年生 石原 夏帆 さん

 2018年1月17日、私たち三木ゼミ生は「風伝館」を訪問しました。風伝館とはアミタグループが京町家を利用し、1階はコミュニティスペース、2階はアミタグループの事業説明に活用されている場所です。アミタグループは、社会課題の解決(地球温暖化、大気汚染、ごみ問題、人口問題)に取り組んでおり、持続可能な社会づくりを目指しています。
 到着し早速2階で事業説明を聞きました。4つのゾーンに分かれており、最初に現代で起きている問題やこれからの課題を説明してくださいました。その中には食糧不足など、私たちが普段身近では全く感じられないような問題がありました。ニュースなどで聞いたことはあるものの実際に自分の身に起きているわけではないのでどこか他人事のように感じていたので、今回このような機会をいただけてよかったと思います。
 次に会社の企業理念や未来像、事業内容の説明がありました。印象に残っているのは新聞の見出しのような文がたくさん載っているパネルで、2030年の日本について悪い未来を想像したものと良い未来を想像したタイトルがたくさん書かれていました。これはアミタの社員さんが考えたものだそうですが、現代の問題や注目されている内容で面白かったです。
 次に廃棄物のリサイクルや震災で被害を受けた東北での活動などについてお話があり、地域の特徴を活かしたブランドづくりをして人口減少が続く山間地域の新たな産業の創出を目指されていることがわかりました。また、普通では「ゴミ」で片付けてしまう物も、ちゃんと分析すると立派な資源なので「ゴミ」ではなく「発生品」と言い方を変えています。
 アミタグループでは社会課題の解決に向けてはもちろん、他の企業に向けて環境に対しどう動けば良いかアドバイスをするセミナーを開いたり、コンサルティングも行っています。また、私たちが案内していただいたように、風伝館を利用して一般の方にも、社会課題を身近に知ってもらう機会を設けています。社員のお子さんに、オフィスや工場を訪れてもらってお父さんお母さんの仕事を知ってもらう、親子参観も実施されています。
 私たちがこれから向き合っていかなければならない問題を知り、どう動けば良いか意識していかなければならないと実感しました。環境についてみんな知らないことが多いので、もっと知る機会があれば良いと思いました。一生抱えていかなければいけない問題だと思うので、一人ひとりが考えて行動すれば未来はよい方向になるのではないかと思いました。

経済学部3年生 森永 弘佳 さん

 私たち三木ゼミ3回生は「リサイクル業の就職先としての魅力をどのように発信するか」をテーマにリサイクル企業を訪問しています。今回はアミタホールディングス株式会社にお話をお聞きました。
 アミタグループは、社会的課題を「解決し続ける」ことを事業にしています。さらに、持続可能な社会実現ミッションに「社会ニーズ(環境保全、健康、人とのつながり)」と「市場ニーズ(安価、高効率、高品質など)」を同時に満たす商品サービスを開発・提供しています。日本に限らず海外で問題となっている環境問題についても、様々な視点から考え、課題解決を進めています。
 私たちはアミタグループの運営する「風伝館(アミタミュージアム)」で日本に限らず世界中で起こっている環境問題について説明を受け、知識を深めました。展示パネルでごみ問題の歴史や世界中で起こっている環境問題についての説明を受けました。よくニュースや新聞でも取り上げられているのでなんとなく耳にしたことはありました。しかし、説明を受け始めると意外と環境問題について自分自身が知らないということに驚きました。ごみの分別やエコバックなど環境問題に対する取り組みを行ってはいますが、特別環境問題に関心を持って取り組んでいるわけではないので、知らないことが多いのではないかと感じました。
 また、私が企業説明を受けて新しく感じたことがありました。それは、リサイクル業界の在り方です。正直リサイクル業というと廃棄物処理等のイメージがあり汚いと思いがちです。そして、廃棄物があるからリサイクル業があると考えていました。しかし、環境問題解決としてのツールとしてリサイクル業があるという考えを聞いたとき「今まで自分になかった考え方だ」と思いました。また、工場でごみを処理するのではなく、新しいリサイクル原料を製造しているという考えから、アミタグループではゴミを「発生品」、工場を「製造所」と呼んでいます。考え方や言い方を変えるだけで「リサイクル業=汚い」というイメージが薄らぐと感じました。このような考え方が広がっていけば少しずつリサイクル業に対するイメージも変化していくのではないかと思いました。

ご参考