2018.1.23

大阪産の小粒ぶどう「デラウエア」の香港市場向けプロモーション

大阪産の小粒ぶどう「デラウエア」の香港市場向けプロモーション

活動テーマ:大阪産の小粒ぶどう「デラウエア」の香港市場向けプロモーション
産学連携先:大阪府環境農林水産部、JA中河内


 デラウエアはぶどうの中では収穫期が早いため、販売開始時期は比較的高値で取引されるが、大粒のぶどうが市場に出始めるとともに年末に向け価格が下がっていく傾向にある。また、規格を外れた大房は日本では販売しにくいという事情もあり、関係者はこれら「日本で価格が低下した時期のデラウエア」「規格外(大房)のデラウエア」を海外市場で販売できないか、という希望を持っている。この活動においては、香港フードエキスポでの市場性調査や香港市場におけるぶどう市場価格の調査、香港フードエキスポに来場する各国バイヤー交流等を通じ、海外(香港)市場に活路を見出そうとする大阪のデラウエアの市場性を見極めることを目的とする。
 具体的な活動内容は下記1.〜4.である。
1.大阪府環境農林水産部からの状況ヒアリング
2.香港フードエキスポへの参加・来場者(バイヤー)へのアンケート調査等を通じた市場性見極め
3.香港のスーパーマーケット・市場(いちば)等への取材
上記1.〜3.を基に大阪のデラウエア輸出可能性について大阪府環境農林水産部に報告

経済学部 2年生 北内 捺未

学生活動状況報告

 私たち三木ゼミは8月13日〜18日まで夏期海外研修を行い多くのことを学びました。
 アジア最大級の食の祭典「香港フードエキスポ」に参加して大阪のデラウエアが海外に輸出できるかの調査アンケートのお手伝いさせて頂きました。アンケートの質問内容はデラウエアを食べてもらい、また食べたいか食べたくないか、食べたいと答えた理由、食べたくないと答えた理由、買うとしたらいくら払えるのかを質問しました。その結果として甘いからまた食べたいと言ってくれた人が大半で、海外輸出が成功すると私たちは考えました。
 別日にはグループに分かれて香港消費市場見学を行いました。この活動で日本産の果物などが日本よりもはるかに高値で販売されていることを知りました。高くても日本の商品は品質が良く安全に作られていることから信頼性や安全性が海外でも認知されていることを感じることができました。
私たちは今回の研修で日本の当たり前が世界の当たり前ではないこと、日本産の高い信頼性、英語の大切さを実際に体験できました。この研修で自身の視野を大きく広げることができたのでとても良い経験だったと感じています。

経済学部 2年生 井内 亘

参加学生一覧

北内 捺未、鈴木 麻友、渡辺 早貴、井内 亘、杉本 佑介、眞壁 成夢、宮本 竜治、渡邉 果穂、藤田 健司、岡嵜 維也

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

大阪府環境農林水産部流通対策室
木村 浩介氏

 大阪府は、農産物の生産者や食品事業者の海外展開を支援しています。その一環として、8月に大阪ぶどう(デラウェア)の生産者団体などと香港フードエキスポへ出展しました。
 三木ゼミの皆様には、昨年に引き続き、香港バイヤーにデラウェアの試食アンケート調査を実施していただきました。今回の三木ゼミの皆様は、一見おとなくし見えましたが、調査が始まると積極的にバイヤーとコミュニケーションを図り、調査に協力してもらうだけでなく、デラウェアに対する率直な感想まで聞きだそうとしてくれました。結果、昨年度を上回る200名以上のバイヤーからアンケート結果を集めることができ、府にとって今後の事業の参考となる貴重なデータ収集の機会となりました。
 三木ゼミの皆様が今回の経験を活かして、さらにコミュニケーション能力を高め、世界に視点を置きながら、グローバル社会の最前線でご活躍されることを期待しています。

教員のコメント

経済学部 三木 隆弘教授

 英語が不得意なメンバーが全体の半分以上という状況で、各国のバイヤーへのアンケート調査を担当することで、英語の必要性・重要性を身に染みて感じたことと思う。一方で、大阪府から与えられていたアンケート回答100件回収という目標に対し2倍以上の件数を実施できたことは、目標を達成できたことのみならず、自分たちの英語レベルでも臆することなく身振り手振りを交えてコミュニケーションを図ることで、ある程度外国人に通用するという自信を得ることができたのではないかと思う。また、今回のアンケート結果を受けて、既に香港のバイヤーとJAの間で商談が進みつつあるとのことで、自分たちが調査した内容が実体経済に反映されるという貴重な経験を得ることができたのではないかと思う。今回の経験を基に、それぞれが更に自己研鑽に励み、産業界に必要とされる人材に育ってくれることを期待している。