大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」㉕
株式会社アテックスを訪問しました(経済学部三木ゼミ2年生)

 2018年1月10日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、京都府にある株式会社アテックス京都事業所を訪問し、代表取締役社長の浅野典成さん、取締役副社長の成岡瑞尚(なるおかたまのぶ)さんにお話をうかがいました。  株式会社アテックスは平成5(1993)年10月に設立、高機能樹脂(エンプラ)と金属及び異種材料の一体化複合製品の製造及び販売を行っており、車載用・産業用パワーモジュールで実績を積み重ねてきました。開発提案型企業として設計・試作・開発・量産まで一貫して対応しています。平成28年(2016年)には経済産業省が実施している「はばたく中小企業・ 小規模事業者300社」に選出されるなど、大阪を代表するものづくり企業です。  経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。  以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 鈴木 麻友 さん

 今回訪問した株式会社アテックスは、金属と樹脂を一体化しインサートを成形することを強みとした企業です。専門的な技術を必要とするためとても存在価値が高いと思いました。今まで訪問してきた企業の製品は、ある特定の企業に向けてのもので私たちの生活にあまり密接に関わっていないと感じるものが多かったので、企業の強みとしている製品がどのようなものかということを理解しづらかったけれどアテックスは車や新幹線の部品などの生産にも関わっていて何を強みとしているかをイメージしやすかったです。
 アテックスは、自分たちの技術は不可能を可能にすることができるという会社の強みを一人ひとりが理解していることから、会社への思いの強さを感じたのと同時に、答えのないものを作り出すのはとても怖くはあるがやりがいも感じることができるということをおっしゃっていたことにとても魅力を感じました。また、自分の頑張り次第で入社して半年で海外出張に行けること、やる気があればそれをきちんと認めてもらうことができいろいろなことを経験できることも素晴らしいと感じました。
 自社に対する思いも強いということから、アテックスは会社の将来性についても考えられている企業だと思いました。車がEVになると今よりもさらに需要が拡大するしこれからの未来、車載がもっと増えることからも需要の拡大に繋がると思いました。また、物づくりというものは人間が作るのでミスが生じてしまうのは防ぎきれない問題だけれども、ミスを減らしお客さんへの信頼度をさらに向上させるために機械化をはかり、ミスを減らすことで仕事の効率も上がるということは企業にとってもプラスになることだと感じました。中国へも新しい工場を建設するなど海外にも事業拡大をしていることにも驚きました。まだ開拓できていない海外にもさらなる拡大を試みていて、自分たちの会社をもっと大きくしていきたいという思いもとても強く感じました。
 このことから自分の会社の強みを誇りに思えること、会社をもっと大きくしていきたいと仕事への意欲が強く感じられたことにとても魅力を感じた企業でした。新しいことに挑戦することの重要さや与えられたことだけをこなすのではなく、自分から行動して仕事へのやりがいを見出すことの大切さを知ることができました。自ら行動すればきちんと結果に繋がるし、頑張りを認めてもらうことができれば海外にも行って仕事をさせてもらうことができるという貴重な経験を積むこともできるし、自分の視野も広げることもでき成長できるのではないかと感じました。

経済学部2年生 北内 捺未 さん

 私たち三木ゼミ生は、2018年1月10日に京都にあるプラスチック製品の開発を行っている株式会社アテックスに企業訪問してきました。
 株式会社アテックスでは、他社には真似できないことに取り組んでいます。それは、金属部材と樹脂を一体化する精密インサート成形です。例えば、包丁やドライバーなどに精密インサート成形の技術は使われており、私たちのとても身近なものに使われていることに驚きました。また開発・生産している部品は、人間に例えていえば心臓のようなものであり目で見ることのできない最も大切な部分だとおっしゃっており、私はその技術は素晴らしいと感じました。そして現在、株式会社アテックスでは合弁会社を中国に作っているそうで海外展開にも力を入れているように感じました。
 次に私が最も驚いたことは、入社して間もないにもかかわらず海外に一人で出張する可能性があるということです。「かなり苦労した」と若手社員の方はおっしゃっていましたが、それだけでなく期待されているからこそだとプラスに考えておられて、すばらしく思いました。そして、若手社員の方が株式会社アテックスに入社した理由が「副社長が面白い方だと感じたこと」とおっしゃっていました。私は、そのような志望動機も大切だと感じました。なぜなら、入社したら人間関係がとても大切になってくるので、上にたっている方がしっかりしている方が会社として良い会社なのではないかと改めて感じていたからです。
 会社説明会のあとに私たちは、工場見学に行きました。その際、副社長さんが主に説明をしてくださったのですが、私が一番驚いたことは機械で出来上がったものや製品の過程を学生3人ずつに分け、とても丁寧に説明してくださったことです。そのように分けて説明いただくことで質問もしやすくなるし、なにより機械でどのようなことがされているのかがよくわかりました。私は、新入社員にも日ごろからこのように丁寧に説明しているのだと思いました。製品の不備があるところは機械が厳しく判断をし、最後は人間の目で確認するということを徹底しておられて、それが株式会社アテックスの信頼に繋がっていると感じました。
 私は、今回の企業訪問を通じ、株式会社アテックスのようにとても丁寧に説明してくださる会社に就職したいと改めて感じることができました。

経済学部2年生 井内 亘 さん

 アテックスは車載用製品等の車の心臓部分を作っている企業でこれからの車のEV化によって今より成長できる中小企業です。私のアテックスの印象は製品が難しく若手社員が自分の目標をしっかり持ちながら働いていると感じました。
 アテックスで扱っている商品はとても難しく新入社員が営業に行っても5分も話すことが出来ないほどだと話していました。実際企業説明の時もよくわからないことが多く質問するにもどう質問していいかもわからないことが多かったです。副社長がわかりやすい例えを出してくれてやっとイメージがつかめるくらいでした。これまでの企業の中でも上位の難しい製品を扱っているなと感じました。だからこの入社してからの勉強が今以上に大変だと考えます。製品の進歩もとても速いと話していたので今の状態で入社すれば人の3倍くらい勉強していかないと全くついていけないと感じました。そのアテックスで働いている若手社員はとてもしっかりとした目標を持っているだと若手社員との懇談会で感じました。若手社員の方は目標として新しい工場を任される人材になりたい、成長したこの会社の中心的な存在になっていたいと話していました。私はこれからどうして行きたいかをしっかり考えているのだと感じました。アテックスは入社半年の社員を一人で海外に行かせることもあります。これが若い社員の目標の部分にも出ているのではないかと感じます。一人で海外に仕事に行くことはとても大変です。ゼミでの香港研修でさえ多くの苦労がありした。それが一人さらに仕事となるとその緊張感は計り知れないと感じます。これがしっかりした目標を持てているのに繋がっていると考えます。
 アテックスは時代に対応しながら成長できると考えます。これからEV化が進めば業績も上がってくると話していました。扱っている製品が難しい分他の企業が簡単に手を出せるものでもないので将来もありもっと大きくなっていく企業だと感じます。そして今いる若手社員のように自分の目標をしっかり持ちそれを実現させることのできる社員が増えれば今以上の企業となっていくのだと感じました。