2017年度海外インターンシップ ベトナムクラス参加学生の感想・気付き④

2017年度海外インターンシップ ベトナムクラスの参加学生の感想・気付きを紹介します。今回はその第4回となります。

経済学部3年 森永 弘佳 さん

 私は3か月間「Lots」というベトナム人学生の選択肢を広げるためにweb・雑誌・イベントを通して情報を提供するメディア会社でインターンシップを行いました。私にとってこの3か月は長いようでとても短く自分自身を成功させるための貴重な期間でした。私が3か月のインターンシップで感じたことの中から最も印象に残っていることを伝えたいと思います。

働くうえでの心得

 インターンシップ開始最初の週に代表取締役の佐藤さんに会社で働くうえでの心得を3つ教えていただきました。「自分の会社のことを知る・相手のことを知る・自分自身のことを知る」です。どれも当たり前のように思えますが、意識して考え業務に取り組むことは私にとってとても難しかったです。会社のことをきちんと知り、説明できるまでに一か月くらいかかりました。3つの中で一番難しかったことは「自分自身のことについて知る」です。今まで長所だと思っていた部分が実は短所なのかもしれないと思うことが多く、自問自答する日々が続きました。また、今まで自分自身についての考え方を変えようと思うことがなかったので、相手の考え方を受け入れ自分に取り入れるということにも苦しみました。

ビジネスマインドについて

 インターンシップでは様々な業務を行いました。毎日継続してニュースを読み・ベトナムの教育についてのニュース翻訳と投稿をしていました。他にも、翻訳スタッフの管理・日本についての記事を書き投稿・イベントの実施・イベントのサポート…。振り返ってみると多くの業務を経験することができたのではないかと思います。これらの業務をする上で常に頭に入れておくことは「ビジネスマインド」です。「効率を考える・時間の管理をする・優先順位をつけて行動や仕事をする」です。最初の1ヵ月半ぐらいの間は毎日3つについての日報を書いていました。最初は、30分かかっていた業務が効率を考えて取り組んだことで15分でできるようになりました。他にも、業務が多い日や急ぎで当然入ってくる業務に対して最初のころは優先順位のつけ方が甘かったりしてスムーズに進まないことが多くありました。しかし、毎日業務を始める前に1日のto doリストを作り順番を考えながら業務を進めるように一つ一つ意識的に取り組むようにしたことでスムーズに進むようになり、時間や気持ちの面でも余裕をもって取り組むことができるようになりました。

長所・短所について

 インターンシップを通して自分の短所の部分で少しは克服できたのではないかと思う事があります。それは「継続力」です。ベトナムについて知る・会話のきっかけを作るという目的として毎日ベトナムのニュースを読み、教育について書かれた英文を翻訳していました。特に教育についてのニュースを翻訳する業務は正直毎日憂鬱でした。英語が得意ではなかったので、伝える相手のことを考えて分かりやすく翻訳することは大変でした。業務ではありますが、約3ヵ月の間毎日継続して翻訳していたことは私にとって少し自信につながりました。継続することが苦手だと思っていました(今も苦手意識はある)。しかし、目的意識をもって行うことでここまで継続することができる新たな自分を発見することができました。反対に長所と考えていたコミュニケーション能力について、実は短所だったのかもしれないと感じました。インターン先は日本語の通じるスタッフがいなかったので英語での会話でした。最初は、「英語だからスタッフと会話できない・英語力が低いから会話ができない」と思っていました。なので、会社にいても最低限しか言葉を発しない期間がありました。様子を見かねた佐藤さんからメール禁止令が出て、言葉で伝えなければならないという状況になったこともありました。業務面での最低限の会話から何気ない会話をするまでにかなり時間がかかりました。言語(英語)はコミュニケーションをとる手段の一つではありますが、私にはそれ以外のコミュニケーション能力が欠けているということに気づかされました。改善するために手段方法を考える毎日でしたが、私が少しベトナム語を真似して話したことから徐々に会話が増えていきました。会話が増えたことで業務の面だけでなく、生活面でもベトナム人スタッフに助けられることが多くありました。一緒に出掛けに行くことも増え、出勤するのも楽しくなりました。

インターンシップを通して

 あっという間に時間が過ぎた約3ヵ月でした。「何をやって何を得ましたか?」と聞かれるとすぐに思いつかないくらい様々なことを経験できたと思います。業務自体から学ぶこともありましましたが、業務を通して自分がどんな目的をもって・どんな考えで行うかということから学ぶことの方がはるかに多かったと思います。今回の学んだことは学業や生活の面でも活かすことができます。もちろん、佐藤さんから教えていただいた仕事に対する考え方は今後社会に出て働くうえで重要なことなので活用していこうと思います。またインターンシップを通して、自分について見つめ直し考えるいい機会にもなりました。インターンショップに行く前は正直ここまで悩み苦しむとは思いませんでした。楽しい、少し辛いだけのインターンシップではなくて逆によかったのではないかと思います。行く前より少しでも成長できていればいいと思います。短所を理解したうえで受け入れ、指導していただいた佐藤さんや業務以外にも助けてくれたスタッフのみんなには感謝の気持ちでいっぱいです。

ベトナム生活の感想

 私は大学のみんなよりも先にベトナムに行っていたので、知り合いが0の状態からスタートしました。インターンショップ先の一つ上のインターン生を通してコミュニティーを広げていくことができました。私が行った時はたまたま一つ年上で休学し長期インターンシップに参加している人が多かったです。恥ずかしながら「ベトナムに行きたい!」という気持ち8割でインターンシップに参加している私と彼らには大きな差がありました。年齢や経験量というより、情報量と目的意識の高さです。彼らの情報量と目的意識の高さに圧倒され、軽い気持ちで来ている私は場違いではないのではないかと感じることもありました。また、同じインターン生ということで悩みを相談しあうことも多くありました。インターンシップは楽しいと思えることもありますが、やはり辛い、大変と思うことも多くありました。頼りがいがあり尊敬できる先輩インターン生達に出会えたことで、辛いことも乗り越えることができました。インターン生だけでなく、現地で仲良くなったたくさんのベトナム人の友達。言葉が通じないベトナムでは彼らに本当に助けられました。親切すぎるぐらいよくしてくれて、すぐに仲良くなってくれるベトナム人。日本人インターン生、ベトナム人の友達など多くの人に助けられ支えられた約3ヵ月でした。「弘佳、大好き!」と言ってくれるベトナム人の友達とすぐに会うことができないのは悲しいですが、必ずホーチミンに行きみんなに会いたいと思います。

<参考>