大野茂ゼミ恒例の2年生を対象にした「春の東京メディア見学研修」が行われました(後編)

 大野茂ゼミでは今年も3月に2年生を対象にした恒例の「春の東京メディア見学研修」が2泊3日で行われました。実施から少し経ちますが、その様子の一部を参加した学生から簡単に紹介してもらいます。

*なお、大野ゼミの訪問見学は、教員の個人的な関係を通じて、特別に許可を得て行ったものです。通常は、一般への訪問などは行なっていませんので、当該企業へのお問い合わせなどはご遠慮ください。

前編はこちら

映画予告篇制作会社 バカ・ザ・バッカ

 私は元々、映画の予告編に興味があり、大野ゼミに入ったきっかけもメディアについて学び映画について詳しく研究したい!という気持ちからでした。オフィスに入るや否や、『どうぞはいって〜こっちよ〜』と社長の池ノ辺直子さん。明るい人柄に緊張していた気持ちも一気にほぐれました。それから、映画予告篇の制作についてのお話を聞かせていただきました。
 ナレーション一つで予告編の雰囲気や印象がガラッと変わることを映像を見ながら解説して頂いたり、映像に観客の評価コメントをテロップで入れることでより身近に「面白そう!」と思ってもらえる予告になったりする事など、どれもとても興味深い内容でした。昔は映画のフィルムを切って、文字だけのコマと繋ぎ合わせながら創っていたという話もとても印象的でした。
 特に印象に残っているのは、池ノ辺さんが言っていた「あなた達がやりたいと思った事には必ず誰かが賛成し、一緒に動いてくれる。今はそういう時代だから、好きなことをして、それを仕事にしなさい。」という言葉です。 池ノ辺さんを見ていて感じたのは、映画が本当に大好き」だという事です。彼女のように、好きなことを仕事にすると、やりがいを感じながら長く働くことができるだろうなと感じました。近い将来に就職活動で悩むであろう私にとって、すごく自信になる言葉でした。
 映画の予告篇についての理解も深まり、さらに沢山のポジティブな言葉を頂き、貴重な会社見学となりました。

山本未羽

Google Japan

 私たち大野ゼミは、秘密のベールに包まれたGoogleの日本支社に特別の許可をもらって潜入しました。
 Googleは1998年に設立され、本社はアメリカにあり、いま世界中で誰もが利用できることから1日10億人以上のユーザーがいます。社長は、インド人でありGoogle会社は、多様性を大事にし、個人のすぐれた能力(1人の天才)よりも、多くの人数によって創り出されるモノやデータを重視し、"質より量から創り出されるもの"をモットーにしています。
 そして、Googleの社員は、会議資料などで全ての知識を共有し、社員同士でシェアできるようにしていました。そんなGoogleには、コピー機も2.3台しかなく、全てのやり取りなどは紙は一切使わずパソコンで行っています。
 ふだん働くスーペースには社長室もなく、社員と並んだ机で平等に仕事をしています。さらに、眺望抜群、毎日変わる料理を昼も夜も無料で提供する食堂もあります。社内にキッチンがありそこにはお菓子などが常備されていて、外にわざわざ軽食を買いに行かなくていいようになっています。仕事を中断して集中力や時間の効率を損なうことよりも、食料品の方が、コストが安いという考え方です。私がGoogleに訪問した中で驚いたのがこの点でした。

島田恵里奈

フジテレビジョン

 私は大野ゼミ3期生が行った研修の中でフジテレビに訪問した際に体験したことを書きたいと思う。メディアについて学ぶゼミに入り学習を重ねて行く中で訪問したフジテレビは見るもの全てが新鮮で興味深かった。
 普段見ることのできないスタジオの中やテレビ放送において欠かせない編集をする場所などを見学させていただいたが、その中で一番印象に残っているのは、いつも昼休みに観ている『バイキング』のスタジオを見学した時だ。テレビに映るスタジオ内のセットはとても大きく感じるが、実際にスタジオに入ってみて、こんな小さいところで多くの出演者の方々が収録に臨んでいるのかと驚いた。
 この経験を通して何事も実際に自分の目や体で体験することの大切さを学ぶことができ、これからのゼミ活動にも活かすことができる研修となった。

越智 甫

NHK

 今回の東京合宿は多種多様な企業を訪問し、自分の関心がある分野の仕事内容を具体的に知り就職に生かすために行われました。特に印象に残っているのがNHKです。
 NHKの報道局には、ネット空間をパトロールして情報を取りに行くSoLTという独自のチームがあり、事故や災害の連絡を受ける前から現場へ取材に行き、いち早く放送出来るようにしているという話や、 Eテレの人気番組『ねほりんぱほりん』の制作に携わっている方からゲストをSNSから探し出す時のエピソードやSNSと連携して番組を多くの視聴者に興味を持ってもらうように工夫しているという話を聞きました。さらには生放送の『ビットワールド』のスタジオにも入れてもらい、リモコンを使った双方向の番組を進行するスタッフの慌ただしい様子も見ることができました。
 日本で最初にテレビ放送を開始して以来、日本のテレビ業界を牽引してきたNHKは時代の最先端のモノを駆使してテレビの価値を教えてくれていると思います。

小松裕征