2012.6.22

駐大阪韓国文化院へ異文化体験に行ってきました。

駐大阪韓国文化院へ異文化体験に行ってきました。  

 去る5月24日に、「異文化心理実習」授業の課外活動の一環として、CHOゼミ生達が駐大阪韓国文化院で韓国文化の異文化体験をしてきました。
韓国文化院は、在日韓国人をはじめ、ニューカマー韓国人や韓国にゆかりを持つ日本人、他一般の日本人を対象に韓国文化を広く知らせることを目的として存在する韓国の政府機関です。韓国文化院は、韓国の文化体育観光府(省)所属の政府機関で、世界数十ヶ国に置かれており、日本には東京と大阪の2ヶ所にあります。私達は韓国文化についてより深く知るために、大阪市中央区中崎にある駐大阪韓国文化院を訪問しました。
 韓国文化院のスタッフの方々に親切に迎え入れられ、私達は韓国文化院の全体的な活動について説明を聞いたり、伝統的な衣装であるチマ・チョゴリを試着したり、伝統楽器の演奏や伝統遊び、伝統茶の試飲など貴重な体験をさせていただきました。
*この活動は、阪南大学【実学志向型総合的キャリアシステムの構築】事業の2012年度キャリアゼミ支援事業「異文化交流と比較文化論的調査により多文化共生を目指す!(CHOゼミ)」の補助を受けて行われました。

男性用伝統衣装の「パジ・チョゴリ」試着体験

藤原菜摘

 現在、日本では韓国ブームが起きています。私もそのブームの影響で、韓国について興味が湧いてきました。隣国にもかかわらず、あまり詳しくは知らない韓国文化。それらの体験を大阪でできると聞いて楽しみにしていました。
 韓国の伝統衣装については、チマ・チョゴリしか知りませんでした。しかし、韓国文化院には男性用の伝統衣装であるパジ・チョゴリや婚礼服も用意されていました。私が試着してみたのは男性服であるパジ・チョゴリでした。何枚か重ねて着るものでしたが、日本の着物のような締め付け感はなく、ゆったりとしていて動きやすかったです。
 全体的に、韓国の伝統衣装は色彩が鮮やかであると感じました。中でも、女性の婚礼服は一際目立っており、特別な日に着るのにふさわしい綺麗な服でした。
 今回、韓国の伝統衣装の試着や伝統茶の試飲、伝統楽器の演奏体験等をさせていただくことで、ほんの一部ではありますが、韓国の文化を知ることができました。また、他国の文化を知るのと同時に、日本の文化についても深く考えるよい機会になりました。

韓国の伝統楽器「ヘグム」の演奏体験

木村晴菜

 私は、韓国の伝統楽器「ヘグム」の演奏体験を中心に述べたいです。日本では見たことが無く、初めて使う楽器でした。ヘグムは、バイオリンのような弦楽器で、弦と弓を擦り合わせて音を出すのですが、これまで弦楽器はあまりやったことがなかったので、とても難しく、なかなかいい音が出ませんでした。まず、弓を握ることから教えて頂いたのですが、弓を握るところから早速つまずいてしまい、音を出すのがやっとの思いでした。指の力の入れ方によって音が変わるので、簡単そうに見えて難しかったです。初めてだったせいか、文化院の方の手本のように滑らかで綺麗な音が出なかったので、綺麗な音で奏でるこの楽器の演奏を聴いてみたいと思いました。
 伝統衣装は女性用であるチマ・チョゴリを試着しましたが、すごく楽だなと思いました。薄くて軽い生地でできていて、しかも簡単に着ることができ、窮屈に思うこともありませんでした。日本の民族衣装である着物は、着るのにすごく時間もかかるし、何重にも布を重ねたり紐で結んだりするので、苦しくてなかなか長時間着ていられません。それに比べるとチマ・チョゴリは本当に楽に着ることができました。
 短い時間でしたが、珍しい物を見たり触れたりと、とても勉強になりました。そして何より韓国の文化に触れたことで、韓国のことをもっと知りたくなりました。さらに、これからもっといろんな文化に触れてみたいなと思うようになりました。

韓国の伝統遊びの体験:遊びの楽しさは万国共通だよ

増田麻乃

 私は韓国の伝統遊びやその道具について報告したいです。
 韓国の昔の遊びの中には、日本のすごろくのようなユンノリや、やり投げのようなものもありました。鮮やかな韓紙工芸や日本の巾着と似ているチュモニ等も触ってみました。ユンノリは、二人から大勢の人まで同時に遊べるとのことで、韓国のお正月やお盆などの時に大人数が集まって遊ぶとのことでした。また、ポンポンをサッカーのリフティングのように蹴り上げるゼギチャギも体験しました。難しかったけれど、ルールがわかると意外と面白かったです。また、ペンイという日本のコマ回しに似たものがありましたが、補助の紐でペンイを打ち続けることで、回っているコマに回転力を加え、回り続けるように工夫して遊ぶものでした。日本のコマとペンイは形や遊び方が似ていることから、遊びの楽しさは万国共通なのだと感じました。
 私はこれまで韓国に行ったことがなく、隣の国であるにも関わらずあまり知識がなかったのですが、今回の体験から、韓国には日本と通じるものも多くあると知って驚きました。次は、是非とも現地に行って自分の目でいろんなことを確かめたいと思いました。
※画像をクリックすると大きく表示されます。

韓国の伝統茶の試飲:美容や健康に効果抜群かな?

高見美咲

 私は、韓国伝統茶の試飲について報告したいです。数々の体験の最後に韓国の伝統茶でもてなされました。いろんな種類の伝統茶が用意されていました。高麗人参茶、生姜茶、柚子茶、ナツメ茶、五味子茶など、美容や漢方効能を併せ持つお茶が多く、美容や健康に気を配っている韓国文化が伺えました。生姜茶や柚子茶は日本でも飲まれており、今やスーパーなどでも容易に手に入るようになっています。五味子茶は赤色が鮮やかで、まるでアセロラのような味でした。冬は温めて飲んで、夏は冷やして飲むそうで、甘味、苦味、酸味、辛味、塩味の五つの味を併せ持っていることから五味子(オミジャ)茶と呼ばれるんだそうです。高麗人参茶は、その効能が日本にもよく知られていますが、かなり苦いので、蜂蜜をたっぷり入れて飲むそうで、風邪ぎみのときに飲むと効能を実感できるとのことだったので一度試してみたいと思いました。
 韓国の伝統衣装の試着では、普段の軽装用と結婚式用の2種類のうち、結婚式用のチマ・チョゴリを着させていただきました。結婚式用のものは軽装用とは違い、チョゴリの上からさらに「ウォンサム」というものを羽織りました。私は成人式の時に日本の民族衣装の着物を着たのですが、とても重苦しく、着るのにも結構時間がかかりましたが、それに比べてチマ・チョゴリはとても軽く、着やすいように感じました。日常生活でチマ・チョゴリを着ることはないそうですが、お正月やお盆をはじめ、祝いごとや特別な行事などがあれば今でも着られるそうです。日本人は結婚式の時にドレスを着る人が多くなり、和装をする人が減少していますが、韓国ではチマ・チョゴリを着る人が多いそうなので母国の伝統衣装を大事にしているのだなと感じました。

男性用の伝統婚礼服試着

南野仁美

 私は、韓国の伝統的な衣装の中でも男性の結婚式用の衣装を試着しました。パジ・チョゴリの上に長コートのようなものを羽織り、大きなベルトのようなものを腰あたりにかけました。羽織物の胸元には鮮やかな刺繍が施されていました。私が韓国の伝統衣装を試着するのはこの時が初めてでした。韓国の伝統服は曲線の美しさやゆったりとした優雅さを「美」としているとの説明を聞きました。私が試着したのは男性用ということもあり少々ぶかぶかでしたが、将来、女性用のチマ・チョゴリを着ることはあっても男性用を着ることはめったにないと思うと、今回の体験は大変貴重な体験になったと思います。
 韓国の伝統服は、実際に試着するまでは着物みたいな構造になっているのかなと思っていたのですが、意外と簡単に着ることができてとても驚きました。短時間ではありましたが、異文化に触れることができて本当によかったです。


参加者:藤原菜摘、木村晴菜、増田麻乃、高見美咲、南野仁美、門脇七恵、塩崎明穂、シヨウ・エン、 (以上8名)