Athlete Interview「いつかは日の丸を背負う選手に」 サッカー部 工藤 光輝選手

Athlete Interview「いつかは日の丸を背負う選手に」 サッカー部 工藤 光輝選手

「いつかは日の丸を背負う選手に」 サッカー部 工藤 光輝選手

――阪南大が輩出する34人目のJリーガーとなる工藤光輝選手の来季からのコンサドーレ札幌加入内定が、2013年6月7日に発表された。工藤選手は、Jリーグ特別指定選手にも承認されており、今年度からコンサドーレ札幌の一員として、Jリーグにデビューする可能性にも期待が高まる。

“試合に出たら点を獲る”というのが自分の仕事

 僕は札幌U−18出身で、札幌U−18からはトップに昇格出来ず阪南大学に進みました。こうしてコンサドーレに選手として戻ることができて、阪南大学を選んだ決断をすごくよかったと思っています。

 プロ入りに関しては、ほかにも興味を持ってくれているチームはあったのですが、コンサドーレは一番愛するチームですし、そのチームから熱心に誘っていただいたので、コンサドーレに決めました。プロでは、まずは試合に出ることが目標だし、サポーターの方に喜んでもらえる活躍をしたいですね。FWというポジション的にも“試合に出たら点を獲る”というのが間違いなく自分の仕事だから、「試合に出ることはゴール(すること)」くらいの気持ちでいる部分がありますね。

 特別指定選手にしていただいたことも、自分にとっては大きなチャンスだし嬉しいです。札幌は現在J2でJ1昇格が一番の目標だと思いますし、試合に使ってもらえるチャンスがあるなら、そのために少しでも貢献できればと思います。
 
 それにまだ大学の試合も残っているので、自分がプロのレベルを経験することによって、その経験をチームに還元できて、少しでも阪南大学サッカー部の力や、いい刺激になれればすごくいいと思います。

「阪南大学で試合に出られたらプロになれるチャンスがあるんじゃないか」と感じた

――北海道出身で札幌U-18出身の工藤選手は、練習参加がきっかけで阪南大学進学を決めた。入学当初はなかなか周囲の大阪弁に慣れなかったそうだが、「半年くらいで慣れました(笑)」と、今では関西にも存分に馴染んでいる。

 大学に入るからにはサッカーの強い大学に入りたいというのは一番重要なところでした。阪南大学は僕の入学する前々年(08年)に、総理大臣杯で準優勝していて、全国で通用するレベルの大学だと思ったのと、須佐(徹太郎)監督や、黒田(雄司コーチ)さんから熱心に誘っていただいたというのが阪南大学を選んだ大きな要因ですね。
 練習に参加したのは、ヴォルティス徳島との練習試合の時で、僕も途中出場させてもらったんですが、プロ相手に相当いい試合をしていたし、正直、想像していた大学サッカーのレベルよりもはるかにレベルが高くて、“ここで試合に出られたら、またプロになれるチャンスがあるんじゃないかな”と感じたので、阪南大学に決めました。阪南大学に来て、自分自身も大きく変わったと思いますし、あの練習参加は自分にとっては大きなターニングポイントだったと思いますね。

 大学では、サッカーを分析したり、考えたりすることが増えました。須佐監督にはサッカーの考え方や哲学を多く学びましたし、自分で考える機会も与えられた。それに阪南大学では選手たちの間でも自分たちで考える時間を多く持とうとする機会がすごくあるし、そういう考える能力をつける機会が多い。そういう環境のなかで、自主性も育ったし、“試合中に(状況に応じて)対応する力”というのは、多分、高校までより格段に上がったと思いますね。

文武両道を貫けたのも阪南大学だったからこそ

――大学入学に当たり、将来の海外へのチャレンジを視野に入れ、英語の勉強を志した工藤選手。ちょうど工藤選手入学の2010年度から阪南大学国際コミュニケーション学部では、高等学校教諭一種免許(英語)の取得が可能になったことも阪南大学進学を後押しした。入学後は同学部で英語の教職課程を履修し、4年時には地元北海道の高校に教育実習にも赴いた。教職課程は授業数が多く、サッカーとの両立は容易ではなかったが、「頑張り屋。鬼のメンタルを持っている」と須佐監督も評するほどの精神面の強さを学業でも発揮して文武両道を貫いている。

 英語を勉強しようと思ったのは、いずれ大きな目標として海外に行きたいという目標もあるので、それには語学力が必要不可欠だと思ったので。教職課程は何か資格を取りたいと思ったので履修したのですが、1〜2年の頃は本当に授業が多くて、いやー、大変でした(苦笑)。だけど、負けず嫌いの性格だし、「ここでやめたら何も資格なく卒業することになる」と思って、必死でやってましたね。
 教職の授業は、4、5時限目の授業が多くて、サッカーの練習時間とかぶってしまうのですが、須佐監督やスタッフの方も理解して練習時間を調整してくれたりして、阪南大学だからこそ、サッカーと両立できたのかなと思ってます。

やっと「恩返しのスタートライン」に立てた

――大学1〜2年時は教職課程の授業の厳しさに加え、サッカーでも試合出場の機会も少なかったが、3年時にエースストライカーとして一気にブレイク。プロへの道を切り開いた。

 試合に出られなかった頃は、正直サッカーやめようかと思った時期もありました。サッカーが嫌いになったとかじゃなくて、“ほかに探すものがあるのかな?”と思ったんですけど、自分にはやめられない大きな理由があったので、やめようと思った気持ちをすぐ打ち消しました。
 自分は本当に小さな町(北海道勇払郡厚真町)の出身で、顔を知っている町のひとは、みんな自分がサッカーをやっていることを知って、応援してくれていたので、そういう応援してくれるひとや、後輩たちに、「プロ選手になった」っていう報告をすることが、ひとつの恩返しになると思ったので絶対にやめられなかったというのがその理由ですね。
こうしてプロが決まって、やっとここから、応援してくれたひとたちへの「恩返しのスタートラインに立てた」と思います。

昨年度は総理大臣杯、インカレ、デンソーカップチャレンジサッカーで、最多得点。デンソーカップチャレンジサッカーではMVPに

――動き出しの良さ、抜群の得点嗅覚が工藤選手の大きな武器だ。
昨年、阪南大学は総理大臣杯で01年以来2度目の優勝を果たしたが、工藤選手は大会最多得点となる5得点を挙げ、優勝の原動力となり、関西学生サッカー特別賞も受賞。また3位となったインカレでも5得点を挙げ、大会最多得点者となり、関西学生選抜の一員として出場したデンソーカップチャレンジサッカー(地域別の大学選抜チームによる全国大会)でも、大会最多得点となる4得点を挙げ優勝に貢献し、大会MVPに輝いた。

 自分のストロングポイントは、ゴール前での相手との駆け引きや、相手の裏に飛び出す動き、オフ・ザ・ボール(ボールのないところ)の動きだと思います。そこをなくしてしまっては工藤光輝という選手の価値はないに等しいし、そこは見てもらいたいですね。それに身長は小さい(170cm)けど、クロスボールに対しての入り方というのはほかの選手に負けたくないところです。
 あとは、“得点の匂いを察知できる”というか、自分で匂いを嗅いでるつもりはないんですけど(笑)、そこは多分、自分らしいところかなと思います。

 大学までは全国ベスト8までしか経験がなかったので、去年の総理大臣杯優勝は自分にとってすごく大きな自信にはなりました。

 ただ、インカレは得点的にはいっぱい獲れたんですけど、準決勝で負けてしまって悔しかったですね。去年は総理大臣杯もインカレも、竜くん(飯尾竜太郎選手・現松本山雅FC)たち、去年の4回生が頑張ってくれたおかげというのが自分のなかで大きかったし、自分のことよりは「4回生のために、このひとたちと1試合でも試合ができるように勝たないと」という気持ちを持ってプレーしていたら個人的にも結果としてついてきたっていう感じですね。

 デンソーチャレンジのMVPは完全にキャラじゃないからすごく恥ずかしかったです(笑)。もちろん嬉しかったですけど、自分のMVPよりも、関西学生選抜として全日本大学選抜にも勝てたし(注・2−1で勝利。工藤選手は先制点を挙げ勝利に貢献)、結果として優勝もできたことはよかったです。 

リーグ戦とインカレに優勝するのは当然のこととして、内容的にも圧倒したい

――記憶にも記録にも残る活躍を続ける工藤選手の大学でのサッカー生活も残りあと半年ほどとなった。昨年に続き、連覇を目指した総理大臣杯は、残念ながら総理大臣杯予選を兼ねる関西学生サッカー選手権の準々決勝で敗退し、出場権を逃したが、まだ連覇を目指すリーグ戦、そしてインカレ初制覇という達成すべき目標が残っている。

 リーグ戦とインカレに絶対優勝することは当然のこととして、内容的にも圧倒したい。もう半年くらいしか、このチームでサッカーができないので、僕らがやってきた阪南大学のスタイルを少しでも理想に近づけたい。阪南大学のスタイルというのは、攻撃的でリズムの早いサッカーですし、縦に早いサッカーで、つねに攻撃するためのことをみんな考えてると思う。そういう阪南大学のサッカーの理想に少しでも近づいてやれたらリーグでは絶対に勝てると思う。

 インカレは去年は準決勝で敗退して、国立に行けなかったので、なんとしても今年は国立のピッチで戦いたい。それが一日でも長く、仲間とサッカーをやれることにつながると思うので。去年と今年の2年分の思いと、それ以上の思いを持って、国立で戦いたいし、そこで優勝したいですね!

まずは札幌で成功することが目標。日本代表も不可能な目標ではないと思っている

――リーグ戦、インカレのタイトル獲得のために、これからも工藤選手がゴールを量産してチームをけん引してくれることだろう。もちろん大学サッカーでの目標に向かう視線のその先には、Jリーグでの活躍と、さらにその先に見据えるビジョンもある。

 プロに入ってからは、まずは札幌でプレーして成功することが一番の目標ですし、まだまだ海外どうこう言えるレベルじゃないですけど、プロになるからにはもちろん、日本代表として戦うということを誰もが視野に入れてやらなきゃいけないものだと思う。そういう大きなことを考えると、将来的に選手としてステップアップできるのであれば、チャンスがあるなら海外にも行きたいなと思います。阪南大学の先輩の伊野波(雅彦選手・現ジュビロ磐田)選手も日本代表に選ばれていますし、日本代表も不可能な目標ではないと思ってます。

 自分は今まで世代別の代表にも入ったことはないし、日の丸という重いモノを背負った経験がないので、いつかはやっぱり日の丸を背負ってみたいという思いはありますね!

阪南大学アスリートインタビュー

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